2014年9月4日木曜日

The Cult

 カルトの音楽性って面白い。俺は最近まであまり知らなかったので、バンド名が短くなるにつれ音楽性が変わってきたと思っていたんだけど、サザン・デス・カルト〜デス・カルトからカルト名義初期まではあんまり大きくは違わない。ニューウェーヴっていうか、ポジティヴ・パンクってジャンルはよくわからないんだけど、なんとなくキュアーみたいな感じもあるし、ポップだしシャープだし。

 俺たちが馴染んだのは3rdアルバムの頃で、リック・ルービンのプロデュースで急に骨太になった頃。とは言っても「急に骨太になった」っていう情報があるだけで、俺が聴いたのは最初からロックンロールバンドな感じだったから、そういうもんなんだー、くらいに思っていた。当時はガンズとかモトリーとか聴いてたから、この方が馴染みが良かったよね。

 で、この後更にハードロック〜ヘヴィメタル濃度を増していって、こっちも当時一瞬興味持った程度なのでそれくらいからのコトもまた、全然知らないのね。

 ちょっと前に横浜のロックバー、もといロック居酒屋ROUNDABOUTでカルトの映像を見た。コレが俺が再び興味を持つきっかけだったんだけど、初期のニューウェーヴ時代からメタル以降まで、映像で振り返っていく所謂ヒストリーもの。コレが凄く面白かった、というか、このバンドのことがやっと解って、一気に好きになった。

 結局、一本筋が通っているんだよね。音楽性はどんどん変わっていくんだけど、なんか「コレがカルトだ!」っていう意思と言うか、根っこみたいなものを強く感じる。そう、プライマル・スクリームみたいな感じだな。だから音はどんどん変わるけど、違和感は全然ない。違うバンド聴いてる気はしない。でもビデオ後半でふと気づくと「なんかずいぶん遠くへ来ちゃったなあ」とか思ったりもして、やっぱり初期の音楽性が好きなことに気づく。

 で、そのあとベスト盤を買ってみた。このビデオと同タイトルだけど、編年体で編まれていなくて、曲順がランダムになっている。ここでまたその「筋が通った姿」に気づかされる。

 いろんな年代の曲がランダムで出てきても、ニューウェーヴ期とメタル期の曲が並んで出てきても、驚くほど違和感がない。ビデオで「遠くへ来ちゃった」って感じた時期の曲もそんなに遠くにいないことが解る。違ってるんだけどね。聴いてる最中に其々の時期の「いかにも時代の音」が出てきて「節操のねえバンドだなあ(笑)」って思ったり。メタル期の後にアクトン・ベイビーの頃のU2みたいになったり、グランジみたいになったりとかもしてるのね。ホント、流行ってると思ったらあんまり考えずにやってる感じ。

 ともかく、今更かもしれないけど良い出会いだった。カルト名義になる以前も含めてオリジナルアルバムも色々買ったから、徐々に聴き込んでみようと思っている。

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