2014年4月8日火曜日

Status Quo / Bula Quo

Status Quoが映画に?しかも音楽映画じゃなくて、なんか演技するらしい。舞台はフィジー?なんだかさっぱりわからん。Flantic 4ツアーの記録映画っていうなら話はよくわかるのだけど、なぜ今こんな企画。理解の範疇を超えたある種の怪現象。

 サントラにあたるアルバムも当然というべきか、南国ムードの漂うサウンド。タイトル曲なんか南国パーカッションバンドとブギーの融合って感じで面白いと言えば面白いのだけど、まあQuoのアルバムとしては微妙だわな……

 っていうのが、最初の感想。それが、何回か聴くうちに徐々に良くなってくるから面白い。

 Matt Letly加入後(Heavy Traffic以降)のQuoは基本的にクォリティが高いアルバムを作ってきてはいたけど、でも「老人にしては威勢のいいロックンロール」という路線が延々続いてワンパターンな印象に陥っていたのも事実(今更Quoにワンパターンとか、っていう意見には積極的に反論したいが、今回の論旨ではない)。それが今回、強引に取りこまれた「南国感」というファクターによってうっかり新鮮味を得てしまった、というのはあると思う。

 それと、何故だかヴォーカル面でライノの存在感が強くなっている、というのも新鮮味の一因。RIFFS以降ちょろちょろリードヴォーカルも取るようになっていた彼が、今回もリードこそ一曲ながらコーラス面でなんだか目立っている(実際には全曲で大活躍!というレベルではないのだけど)。それがなんとなくQuoの音に新しい味付けをしてるように聞こえてしまったんだな。少なくとも俺にはね。

 その結果、個人的には前作Quid Pro Quoより遥かに良い、というより「楽しい」アルバムとして聴けるようになってしまった。Quid〜は悪いけどなんか飽きちゃって聴き込もうって気もしなかったんだよな。今回は聴くにつれじわじわ楽しくなっていく。いいアルバムだと思う。

 ディスク2のライヴコンピレーション(過去のライヴ盤からの抜粋が主で、新録はあまりない)はちょっと蛇足かな。Living on an Islandのニューヴァージョンは楽しいけど。

0 件のコメント:

コメントを投稿