2014年4月27日日曜日

John Lennon

だいたい自分の性別や性欲を上手くコントロールできる奴がわざわざ音楽なんて(ロックなんて)やらないのかもな、って思ったり。

 レノンが自分の声を嫌ってビートルズ時代にやたらエフェクトかけたがったのは有名。そんなことを思い出したのはTight A$をなんとなく聴いていたときに「ああ、やっぱりこの人は素直に鳴らすとどうしようもないくらい色っぽい声だなあ」と思ったからで、この曲とAll I've Got to Doでの声に同じ色気を感じたのね。約10年経っていて、その間(66年頃から)そのエフェクト時代を挟んで、多分エフェクト使わない時でも、Revolution 1の録音の時みたいにいろいろ声を変える方法を試してると思うんだけど、結局73年の時点でもその色気は全然衰えていない。声の本質は変わっていない。それはとても素晴らしいこと。本人は嫌がっていたとしても。

 話が気分の方向に流れたけど、要するにレノンは自分の声の「色気の成分」が嫌いだったのかなあ、とも考える。レノンも本質的に軟弱なくせにマッチョな方に向かいたがるタイプで、タフなイメージのロックンローラーには多いと思うんだけど、そういう人だからその「色気」はある意味で邪魔だったのかもしれないなあ、とも思う。勿論レノンの声から醸し出す「色気」はあくまで男のそれで、女性的な要素を含むわけではないのだけど、レコーディング中、プレイバックを聴いたりして「俺の声軟弱だなあ」とか思ったりしたのではないか、という気もする。

 やっぱりヨーコと出会って、JuliaやMotherを歌って、自らのマザコンを認めた、ってのはすごく大きいのは言うまでも無くて、その辺(ホワイトアルバムのレコーディング中くらい)から「声を変える」ということへの拘りが無くなっていくんだよね。まあ、ビートルズ自体がサイケ時台から抜け出して実験的サウンドの追及をやめた、というのも当然重なるから一概には言えないけど。でもこういう偶然の重なりって、不思議なくらい意味があるものだから。俺は関係があると思っているんだけど。俺自身がマザコンだから、それを認めて意識が変わった時期があるからそう感じるだけなのかな?

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