
元々はレコードと、ビデオを貸し始めたのはCD扱い始めてからかな?売り場面積も広いし、品揃えも良かったし、愛用していた。想い出の店だ。俺は多分ライヴ・エイド観た直後、中二くらいから通っていた。

高校の終わり頃か、卒業する頃になるとここにカラーコピー機が置かれた。当時としては破格の1枚50円というカラーコピー料金。俺は飛びついて、CDのジャケをコピーして当時入り浸っていた従弟の家(俺のドラムセットを置かせて貰ってスタジオ化していた)に貼ったり、切り貼りしてカセットレーベルを作ったりにいそしんだ。アナログコピーでさ、色の再現性とか出鱈目なんだけど、無駄にビビッドになるからポップアートっぽくて逆に良かったんだよね。
高校を出ると東京に行くことも多くなっていたし、最新の音楽を聴きたかったからあまりレンタルを利用することもなくなっていた。Rhythm Boxへ行く機会も激減してたと思うんだけど、なにせ意識そのものが向いていなかったみたいで記憶があやふや。結局、この店がレンタル事業を辞めたのがいつなのかが全然思い出せない。中古盤はレンタル辞める前から扱ってたのは覚えてて、俺も数枚売った記憶がある。
レンタルを辞めて、同じ建物の2階に移転してからは中古CD/DVD専門店になった。ただ、初期の頃は商品が不足していたせいか、そうとうヤバい商売をしていた。普通のアルバムをCDRに焼いて、ジャケに変なラベルを雑に貼った状態でカラーコピーした物を格安で「インドネシア盤」(マレーシア?フィリピンだっけ?記憶あやふや)として売っていたけど、明らかに店で作った偽輸入盤だった。どう考えてもイリーガル。勿論、商品が充実するにつれこれらは消えていった。しかしアレは凄い商売だった。半分シャレで一枚買っておけば良かったな。
イリーガルなりに良心的だったのがブートCDR、DVDRの販売。コレも新宿とかで売ってる奴のコピー盤っぽいなあ、と思いながら数枚は買った。元々違法商品だから違法を重ねたところでな。ちなみにこの店は、レンタル時代にもTSPの国内仕様盤とかも扱っていた。ストーンズやビートルズのブート(ハーフオフィシャル)よく借りたな。
最近は突然アナログを扱い始めた。ダンス系の12インチとかも結構あって、7インチが少ないのが物足りないけど、たまにチェックすると少し掘り出し物があって楽しかったな。最近電気の12インチも200円くらいで見つけたりして。ダムドの10インチ盤とか。結局一周回って、貸しレコ屋が中古レコ屋になったわけだ。
こんな文章を何気なく書いて放置していたら、2014年7月13日をもってこの店が閉店という報せが。当日Twitterで知ったんだ。バンドの練習が入ってたから最期を看取れなかったのが無念で。だってさ、14歳から43歳まで、30年弱のあいだほとんどノンストップで通い続けた店だぜ。寂しいよなあ。うん、なんか、大好きなミュージシャンの訃報を知ったときとか、そういう感覚だったな。